5.5帖/2LDK

夫視点で綴る夫婦のこと。【妻黙認ブログ】

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ヴォルデモート卿の座するパン屋に在籍するキャバクラ嬢との再会

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が評判らしい。
会社でも、早速観に行った人がいて熱く語っていらっしゃった。

 

私はと言えば、ハリーポッターシリーズは小説にしろ映画にしろ断片的にしか見たことが無いので、それに関してはあまり知識がない。

 

例えば、寧ろ私の中で「ヴォルデモート」と聞いて連想される物と言えばパン屋の方である。「こいつは何を言っているのだ」と思われるだろうが、どうかもう少し我慢してお付き合い頂きたいw

 

何故「ヴォルデモート」がパン屋になるのか。
それはこの店が原因だ。

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VIE DE FRANCE - Official Homepage

 

もう何となく言いたいことが分かったという方もいるかもしれないが続けると、私はこのパン屋さんの名前を何と読むのかを未だに知らないのだ。

 

流石に私も、英語くらいなら初見の単語でも何となく読み方を察することが出来る。
しかし、私の第六感がVIE DE FRANCEは英語では無いことを訴えてくる。

 

となると私の守備範囲は途端に狭くなる。
例えば、私には百貨店などに行くと並んでいる店の看板の文字を片っ端から読み上げていく習性があるのだが、そのほぼ全てを嫁によって間違いであると指摘される。

「あれはフランクフランク!」

フランフランだよ」

「なんで!? 『C』はどうしたの!?」

「まーフランス語ってそういうものだからねー」

 

こういったことがあって以来、私の意識は、よく読めない文字列はだいたいフランス語だという認識で落ち着いている。
この理論により、VIE DE FRANCEなる看板を初めて見た時も「はっはーん、これはフランス語だな」というところまでは推理出来た。
(今思えば「FRANCE」って書いてあるのだからすぐにでも分かりそうなものであるが、この時の私の目には「FRANCE」の文字は入ってきていない。理由は後述。)

 

何とか目の前の言語がフランス語であるだろうことまでは突き止めた私だったが、如何せんこの時は一人だった為、嫁に聞くことが出来ない……
しかし、私とて伊達に三十年近く無駄に生きてきているわけではない。
見た目は大人、頭脳も大卒程度はある。私一人でこの謎を解き明かしてやろうじゃあないか!

 

まず私が着目したのはVIE DE FRANCE「DE」の部分だ。
これに関しては自信がある。私の長年の経験が「デ」と読むだろうと言っているからだ。そうなってくると、次のヒントは「VIE」の部分にある。Vから始まる単語は「バビブベボ」の音を表すということは中学生当時の私でも分かる程明白なことだ

 

「バビブベボ」「デ」
この二つの符号が意味するものは、ひとつ・・・!

 

こうして、私の中でVIE DE FRANCE「ヴォルデモート」になった。
(今冷静になって考えれば、「じゃあ『FRANCE』の部分は『モート』なのか?」という疑問が生じるが、この時の私は『VIE』『DE』『ヴォル』『デ』であることを発見したことにより些か興奮状態に陥っていた為、FRANCE』の部分に関しては完全にオミットされていたのだ。)

 

早速、この素晴らしい発見を嫁(当時は結婚する前)に話した。

「駅前にパン屋さんあるじゃん?」

「あー、あるね」

「あの店はヴォルデモートだよね?」

「……は!?」

 

まぁまぁ、確かにこの会話だけではその反応も無理はないこと位は私にも分かる。
そこで私は、上記の様な「ヴォルデモート」に至る迄の過程を交えて丁寧に理論を展開した。

「つまり、ヴォルデモートだよね!?」

「……はぁ!?」

 

結局嫁からの理解は得られず、無事に「やべぇ奴」認定を受けてこの話は終わった。

 

さて、長々と書いてきたが、ここまでは前置きで今日の本題はここからである。

 

昨日、そのパン屋「ヴォルデモート」の話題を嫁が振ってきた。

「○○駅の中にヴォルデモートあったじゃん?」

 

我が家では、この「ヴォルデモート」という呼称は最早一般的になっており、嫁も納得はしていないが私に分かりやすいようにこう呼ぶ。

「うんうん、あるね」

 

今はもう引っ越してしまったが、私たちがまだ結婚する前、私はその駅の近くに住んでおり、確かにその駅構内にはヴォルデモート」があった為、嫁もうちに遊びに来た時は利用したりしていた。
彼女は話を続ける。

 

「この間さー、久々にそっちに行く用事があってヴォルデモートに行ったんだけど『○○フランク』無くなってたんだよねー」

 

○○フランクというのは、その駅のヴォルデモートに売っていた商品の一種で、駅の名前を冠してフランクソーセージが挟まったご当地パンである。
私も嫁も、その味は勿論だが、ネーミングも気に入っていてよく買っていた。

 

「マジで? 無くなっちゃったの!?」

「うん、売り切れてたとかじゃなくて、商品自体無くなってたみたいだったんだよねー」

 

私自身は引っ越してからそこのヴォルデモートに行く機会は無くなっていたが、いざ好きだった商品も無くなったと聞くと寂しいものである。

 

「でもね! 後日に別件で△△駅のヴォルデモートに行くことがあったんだけどー」

「うん」

「そしたら、そこに全く同じ姿形の『△△フランク』っていうのが売ってた!」

「えっ、そっちに移ったってこと!?」

「だったのかなー、何かお気に入りのキャバ嬢が引退して寂しいと思ってたら源氏名えて別の店で働いてるところに再会したみたいな気分だよねー?」

「……は?」

 

私も頭ぶっ飛んでると思うが、嫁の感覚も大概だと思うw

 

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