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5.5帖/2LDK

夫視点で綴る夫婦のこと。【妻黙認ブログ】

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海賊と人生を見つめて

「似た者夫婦」という言葉がある。
元々似ている者同士が夫婦になるのか、夫婦であると似てくるものなのか、いずれにしても何時の時代も「似た者夫婦」は存在する。

 

嫁が最近CLANNADを見ている。
「何故今更?」と思ったが、何でも会社の上司に勧められ続け、立場的に「見ない!」というわけにもいかず、感想を述べないわけにもいかないので、全話見るそうである。
しかし、20話以上もある作品を通して見ようと思ったら大変時間がかかるので、彼女はそれを高速で視聴している。見た者に「人生」とまで言わしめる作品に対してそのスタンスでいいのか……とは思ったが、私には何も出来ないので、睡眠時間を削って一話ずつ消化する嫁を静かに見守るここ数日であった。


そんな折り、私は会社で大先輩に一冊の文庫本を渡された。

「この間言ってたやつ、持ってきてあげたよ」
「……えっ!?」

思い返せば数日前、確かに私はその会話をした。

その方は最近よく本を読んでいるという話をされていた。私が世間話の一貫として、「何を読まれてるんですか?」と訪ねると、かえってきたタイトルは村上海賊の娘だった。
話題になっているタイトルであったので当然聞き覚えはあった。
「あ、評判いいですよね!」
「そう、面白いよ!」
と、簡単に内容を話してくださった。元々日本史は好きなので、私も興味深くその話を聞いていた。
「じゃあ今度持ってきてあげるよー」
「いや、わざわざ悪いですよー」
そこでその日の会話は終わった。

そして上記の状況に繋がるわけである……

ここで私は悩む。と言うのも、私には日常的に本を読む習慣がない。活字を読むこと自体は嫌いではないが、書籍の様に文章量の多いものとなると集中力が続かないのだ。
ここで安易に受け取ってしまっては、嫁の二の舞になってしまう。しかし、相手との関係もあるので無下には断れない……


何とか切り抜けよう!

「でも悪いですよ、だって今お読みになってるんですよね?」
「良いの良いの、今読んでるのは4巻だから1巻は大丈夫」

ここへ来て新情報である。
目の前に差し出された一冊は、文庫本としては一般的なものかもしれないが、私にしてみればかなりの厚みのあるものだ。しかし、全何巻かは分からないが、少なくとも後ろには4倍もの存在が待ち構えているということになる……

 


(どうする……)

 


(受け取るか……)

 


(断るべきか……)

 

 

「お借りしまーす!」

 

 

こうして、我々夫婦は揃って眠れぬ夜を過ごしている。

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